防球ネット計測・新種目競技場建設     

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技術情報 飛球シム(費用に含まれる内容・価格表)

飛球シミュレーション:ファクター

最近、類似データが 工事提案書に添付されているケースを 目にする機会がありました。

しかし、単に 物理式による 放物線検証では まったく意味がないのです。

私自身が、今まで 多数のスポーツ施設建設に携わる中で、完工後も 紙ノート時代からレポートを書き綴ったデータは 相当量になりました。

弊社では、この 永年のデータを基に 独自のパラメーターを開発致しました。

専業社として この 独自プログラミングを施したコンピューターを介し、多数の条件を入力した『飛球シミュレーション』を致します。

その「シミュレーション」算出に至るファクターには以下の基本データが入力されています。

1;野球のボール飛球を「基本パラメーター」として算出しています。

    ※ 入力データにより、ソフトボール/サッカー/ラクロスなど他の球技の算出も可能です。

2:「飛球」は空気中を飛翔する想定条件で行います。

3:風(力)による影響を加算入力も可能です。

4:グラウンド利用者の技量を慎重に推定した後、最大飛距離の設定/決定をしていただきます。

■ 想定値を上回るプロ選手

スポーツ新聞で「(プロ2軍の試合で)ファウルボールが遙か50m高のネットを越えて駐車場の車のフロントガラスを割った!」という記事を目にしたことがあります。

本当にその防球ネット高が50mあったのかどうかは定かではありませんが、もし事実ならば それは もの凄いスイングのバットから伝わった衝撃力で ボールが反発したことになります。

また、2015年のオールスターゲームでは、打球が 東京DOMEの天井に触れていました。 これは 内野の範囲でしたから、ほぼ垂直に近い鋭角方向への打球でしたが、天井高は 約55mだったはずです。

これらはなかなかあり得ないこと。プロのピッチャーとバッターの対戦、つまりは想定し得ないような 剛球を すさまじいバットスイング加重で はじき返した時にのみ このような飛球が生まれます。

それだけに、グラウンド利用者の技量:最大飛距離の設定は、「程良く、念のため」では用を成しません。 その点は 最も慎重に、決して おろそかにはできないのです。

飛球シミュレーション:留意点

実際の使用時には どのような飛球が外に出るのか、個別の様々な‘要素’によってまだまだ解明できない点があることも事実です。

それだけに 設計時までに、できる限り 各々の設置現場の自然条件などを施主様と慎重な事前調査をした上で、より実際条件に近づけた形での「飛球飛跡」検証とすることが理想的です。

このプログラムには、ボールのスピン量は入力することはできません。

ボールは飛翔中、ある回転をしています。

一般的には、強いボールであればあるほど スピン量は 多く発生しています。

特に 正球体のボールでは 飛翔中にそのボール周囲を伝う複雑な空気の流れ( = 空力:マグヌス効果) が ボールの回転量と回転方向次第で、浮揚力を発生されるため、スピン量のあいまいな想定値設定は 逆に 意味を成さないのです。 ( ※アメリカンフットボール/ラグビーのボールも厳密には 軸回転による影響はあります。)

『飛球シミュレーション』では、気圧、重力、風速、打球初速などを最終想定した上で入力を行いますが、そこまでしても 完全な飛球・飛跡の検証には至りません。

それは、膨大な 実地データを反映させるものの、自然界ではシミュレーションとぴったり一致する同じ条件が2度現れることはありえないからです。

飛球シミュレーション;検証内容

フェーズ1 : 設計業者向けの検証

フェーズ1は、設計を担われる企業・業者向けの抽出データ集です。

プロのご判断として、施工場所でご決定された設定要素・数値で解析致します。

◇ ホームベースからセンター方向を0°とした水平角で 15°刻みで

   飛球断面をシミュレーションします。

◇ 断面は 垂直角10°きざみで 10°~170°まで行います。

◇ 風の影響度は 入力致しません。

◇ シミュレーション『データ』のみを CADデータでお渡し致します。

   対応のCADについては ご相談ください。

※ 注意:提供するCADデータは、防球ネット計画1物件のみでの使用許可となります。

 
■ フェーズ1《 Report 》のサンプル:

● 診断期間:設定要素・数値を受領後、7~10日

●《 Report 》量: ≒ 4~(10)ページ

フェーズ2 : 施主様向け「詳細」検証

フェーズ1に加え、先ず、グラウンドの立地条件に合わせた 現地での実地確認~検討を施主様側と慎重に行った上で、「防球ネット」の設置、高さ、形状決定の検討資料として アドバイスと共に 検証結果をお届け致します。

■ フェーズ2『 報告書 』サンプル:

【拡大】

● 診断期間:実地調査期間を含め、25~35日

●『報告書』量: 15~(50)ページ

 

■飛球シミュレーション;調査費

 フェーズ1  150,000円(税別)

フェーズ2  500,000円(税別)

※ 算出条件、出張調査費など、「見積もり」提出後に加算させていただきます。

※ このシミュレーション作業は、長永スポーツ工業(株)と NPO法人 スポーツ施設サイエンス三重研究所の協働事業です。

※ なお、シミュレーションによる結果は 防球ネット等の効果に関して 最終保証するものではありません。

※ また、シミュレーションに使用する公式等は公開致しません。

飛球シミュレーションの意義

『飛球シミュレーション』は、大雑把な「設定」で済ますよりも ずっと安心。

そして、最も 相応しい「適価」を得ることの両立が可能となります。

つまり、何よりも「安全」配慮へ向けた安心の確認と、無駄のない「工費」の交点を識ることができます。

それは 対費用効果としても大きなもの。

この「調査コスト」以上の「工費」を圧縮できたケースのほうが多いのです。

やがて「安全」管理が もっと効率的に果たされる一手段として、この種の調査が法令化される日が来ることを願ってやみません。

 

M.GOTO  2015 Sep.

月刊『体育施設』誌にて、「防球」の現状に関する取材記事が掲載されました。

■ 『 月刊 体育施設 』 2015年4月号:(株) 体育施設出版 刊

■ ご質問、お問い合わせは お気軽に下記までお願い致します。

■ 「ちいさいおうち」:絵本に学ぶこと ▶ こちら

私が解説します!

顧問;後藤 正臣 (ごとう まさおみ)

昭和30年3月13日生/日本工業大学工学部・建築学科 卒

武蔵丘短期大学客員教授(スポーツ施設論)

(公財)日本体育施設協会 体育施設管理士養成講習会 講師

(公財)日本体育施設協会 屋外体育施設部会 副部会長

(一社)日本運動施設建設業協会 登録運動施設基幹技能者登録講習会 講師(平成22年~現在)

NPO法人 スポーツ施設サイエンス三重研究所 理事 主任研究員

資格等:一級土木施工管理技士/一級建築施工管理技士/一級造園施工管理技士/体育施設運営士(公)日本体育施設協会/建設マスター