Field & Technology 〈技術情報〉

学校屋外運動場 施工実績一覧  
校庭は、国内で最も多くあるスポーツ施設であると考えます。それだけに、舗装材などの分野ではかなりのスピードで研究も進んでいます。
大学や私立の学校では校舎とは別の敷地に運動場を持つケースもありますが、一般的には学校運動場は校舎に付随しているものが多く、学校数だけ校庭があると言っても過言ではないほど、国内で最も多いスポーツ施設と言えます。

そうした中で、舗装材などは日々研究が進んでおり、用途に合わせて様々なものがかなりのスピードで開発されています。

また、単に学校の体育の授業として使用される施設としてではなく、地域住民にも利用されるケースも増えてきています。

近年、ウレタンや人工芝などソフトな安全舗装を進める学校が増えてきています。
加えて、当然のことながら運動場は多目的に使用するため、各競技のレイアウトはラップしてしまうものですが、何より危険が少なくなるように配置しなければなりません。

発育ざかりである児童には十分な配慮が必要であり、より安全でより快適なスポーツ活動が出来る運動場を提供するとともに、永年に渡る維持管理のしやすい運動場を提案させていただきます。
学校屋外運動場
路面の種類は、天然芝、クレイ系、人工芝系、ウレタン系、ハードタイプなど様々なものがあります。

路面種の選定は自由度が高いことから、2つとして同じものがないと言っても過言ではない程、利用者、管理者の好みが多く反映されます。

また、体育の授業から部活動と幅広く使用され、部活動においては多種多様な競技が行われることから、路面だけではなく、囲障設備や照明設備、散水設備などの付帯施設も欠かすことが出来ない施設です。

“都市部”での推薦工法
近年、都心の学校では周辺への防塵効果を考え、全天候舗装(人工芝、ウレタン系、ハードタイプ)やクレイでは砂質で比重の重いダスト舗装や混合土ダスト舗装がかなり採用されています。

また、多目的で様々なスポーツが行われることも加味すると、防球ネットの高さ設定が周辺施設に対しての配慮にもつながります。

飛球シュミレーションなども参考にして、防球ネットの高さ、天井ネットの設置などを検討して施工することが望ましいと考えます。

芝生化
学校運動場はこれまで「土」のグラウンドというのが一般的でしたが、砂塵などの観点から減少傾向にあり、近年では「芝生化」を整備する学校も増えてきています。

地球規模の環境問題が社会的に大きく取り上げられている中で、学校施設においても周辺環境への配慮のみならず、環境へ配慮した施設づくり、つまり「芝生化」を整備することによって、スポーツ活動時の安全性と多様性をもたらすことはもちろん、環境教育・体験学習として生きた教材として教育上の効果もあります。

さらに、夏季における照り返しやヒートアイランドによる気温上昇の抑制などの効果、降雨時における土砂の流失防止や強風時の砂塵防止、校舎内に砂を持ち込まない、年間を通じて使用できるためスケジュールを組みやすいなどのメリットもあります。

また、校庭の芝生化により、児童の体力や活動量の向上、外科的障害の減少、ストレス反応の減少等も報告されています。

但し、日常管理の大変さや芝生の養生のための使用制限があるため、スポーツ施設の代替え地がない施設では難しいとも言えます。

施工工夫・例
ある学校で、クレイの運動場を人工芝に改修したいというご要望を頂戴致しました。

しかし、都市部で多い搬入路が非常に狭いという難点がありました。

そこで、本来の施工方法ならば既存のクレイを搬出し、その分の路盤材を搬入して人工芝を敷設するのですが、既存のクレイを土壌改良材で路盤材と同等の硬度を確保し、その上に人工芝を敷設するという施工方法に見直し、着工致しました。

それにより、搬入出時の車両を減らし、予算削減、工期短縮を実現致しました。

※これは一例であり、同工法はどこにでも対応出来るものではないため、改良に適しているか否かクレイの種別、状態を見極める必要があります。

関連情報
昨今、スポーツ器具や遊具による事故が増えております。

原因としては、一度設置してしまうとなかなか保守点検を行わなかったり、一昔前に施工したものについては、遊具間の距離が現在施工されるものよりも近すぎたりするということが挙げられます。

保守点検の予算を確保し、定期的な点検を行う、また、遊具間の距離を見直すなどの対応が急務だと考えます。

特に小さな児童が使用する場所では、想定外の行動も考えられますので、十分な注意が必要です。
 
エンジニア技術レポート
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